October 2009
October 26, 2009
鮮花と式
劇中で明確な描写はなかったと思うのですが、例えば式が(性別的に)両儀存在であることに鮮花が言及する箇所は原作にもある訳で、だったら殺人衝動の方も知ってるのかな、と。
そう思うと、禁忌に惹かれる鮮花と殺人衝動を持つ(ラストに種明かしされますが)式と、自身の本質が社会的には承認されない者同士、なんとなく通じる部分があるのかなという。
そういう風に見てみると、「この変態」「異常者!」のシーンはなんかとてもいいシーンなんですよね。お互いの深刻な問題を、お互い少し分かるからこそユーモアにも転じ得るという。
あと鮮花は幹也と結ばれるという点では式に負けるのだけど、幹也の「普通ゆえに誰とも仲良くなれるけど、本当には誰にも分かって貰えない」という孤独に気付いていた(忘却していたけど)という点では式に勝ってた気がするんだ(いや、描写が無いだけで式も気付いてるのかもしれないけど)。式はどちらかというと幹也に救われる側で、少なくとも劇中では幹也自身のそういう問題に対して積極的にアプローチしていく役割ではなかったからなー。