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May 18, 2007

レアルタ・ヌア感想/プレイ日記22−陣営変動編−

 ――バーサーカーは強いね(イリヤスフィール)

 葛木&キャスターVS凛さま&アーチャー戦で、まさかのアーチャー裏切り。逃亡した士郎と凛さまはイリヤを仲間に引き入れる作戦に出ますが、訪れたイリヤの館では真二&ギルガメッシュによりイリヤ&バーサーカーが抹殺されてしまいます。呆然としてる所にランサーが現れて、何故か士郎、凛さま、ランサーで共同戦線を組むことに。陣営変動がめまぐるしい。

 ◇

 とにかく、士郎が他人>自分の自己犠牲的態度で死地に飛び込むというのが繰り返し描かれます。一度目は、葛木&キャスターVS凛さま&アーチャーが対峙する言峰教会地下にて、アーチャーが凛さまを捨ててキャスターサイドに移った所で、凛さまを助けるために、飛び出せば死ぬと分かっていながら捨て身の特攻(結局、アーチャーが持ち出した交換条件で、その場では士郎と凛さまは見逃される)。

 二度目は、イリヤの館にて、ギルガメッシュにイリヤが手をかけられる……という所で、同じく飛び出せば死ぬと分かっていても飛び出して捨て身の特攻。このケースもギルガメッシュが取り出したイリヤの心臓(聖杯の媒体)の時間制限の関係でギルガメッシュは引いてくれますが、その後、凛さまから士郎の自己犠牲のあり方について激しい糾弾が。大切なものに優先順位をつける以前に「自分」は別格。その点が欠けてる人間の救済など気持ち悪いという凛さまの正論に、それでも原体験の大火事経験から、どうしても自分の命を勘定に入れられない士郎で……という所で、何故かランサーが登場して、共同戦線を提案。一人、ジャンプのバトル野郎的な敵キャラであるランサー。凛さま、士郎と共に圧倒的な劣勢の中断る理由もなく、提案を受諾。ランサー、わりとあっけらかんと、仲間になってくれます。

 陣営がめまぐるしく変動中。

 キャスター陣営:キャスター、葛木宗一郎、アーチャー、セイバー、アサシン
 ギルガメッシュ陣営:ギルガメッシュ、間桐慎二
 凛さま陣営:遠坂凛、衛宮士郎、ランサー  

 ランサーのマスターはセイバールートで判明してる通り言峰綺礼なんで、キャスターが殺したと思ってる綺礼が生きていて凛さまに手を貸してる形になってる点、そして、同じく自己犠牲の全員救済をやりとげたはずの士郎にとっての理想になりえるアーチャーが凛さまを裏切ったのが士郎は許せない点……など、数々の思惑を含みながら陣営シャッフルでバトルは続きます。

●キャスターの過去

 所どころに幕間劇として挿入されるサーヴァント達の過去が泣けます。キャスターも、真名はメディアと判明。やはり、型どおりの悪役ではなかった。この聖杯戦争でこそ、自分>大多数の他者という構図で他者の命を搾取しているキャスターですが、生前は逆にそれこそ魔女狩り的に大多数の他者の負の感情のはけ口として自分を想定されてしまって、強制的に自分<大多数に追い込まれていた可哀想なヤツだったと判明。そんな経歴の持ち主だからこそ、はじめて怨恨を向ける対象の魔女としてではなく、自分一人を見てくれた葛木宗一郎を信奉しているというのが熱い。このあたり、最早誰が作中悪で誰が作中善とか言うよりも、一人を救済するためには他者を捨象しなくてはならない、大多数を生かすには大多数の不満を一身に浴びる対象となる魔女を設定しなくてはならない……といった、何故に世界はそうできているのか?という、神さまが設定した世界原理そのものが懐疑の対象になって、皆、その原理の中でもがきながら群像劇を演じてるかの如き作品になってきました。だから、パラメータが変われば敵/味方が容易に変わってしまうというのを描いているんだろうなぁ。

●イリヤとバーサーカーの過去

 イリヤが絶命した所で、突如幕間劇として挿入されるイリヤとバーサーカーの過去編が切ない。イリヤも、人造的に聖杯として作られ、マスターという存在に特化して精製された、一人の少女としての顔は持たせて貰えなかった、聖杯に人生を狂わされた被害者の一人。そんな存在に心を通わせることができた存在が彼女が使役するバーサーカーだけだったという美女と野獣的物語。バーサーカーは自我を奪われてるという設定上、絶命間際のイリヤを見て、

 ――バーサーカーは強いね(イリヤ)

 の言葉だけを頼りに、バーサーカーがギルガメッシュに最後の特攻をしかける所が切ない。

●投影の設定と理想問答の対応関係

 イリヤ邸に赴く前の夜に凛さまから講義があった投影の設定が、そもそも「理想を追うこと」というこのルートのテーマに写像されてるんだと思いました。この辺りはさすが奈須きのこシナリオ。「絶対折れない剣(理想)」を投影で生成した時点では、その剣は本当に折れない剣なのだけど、実際には折れてしまう。その時に、「今、折れてしまった剣」を現実として認めてしまうからこそ(「折れない剣」は幻想だったのか!と自分で落差を感じてしまう)、本当にその剣は現実として折れた剣になってしまう……という、あくまで事象の決定権は創造者のイメージの方にあるという世界観。「絶対折れない剣」をそのまま「全員救済という士郎(とアーチャー)の理想」と置き換えて、物語にそのままかかってきます。理想が現実と食い違った時に、理想を創造した自分の心が折れてしまうからこそ、理想は現実に摩耗する。この辺りが、セイバールートでアーチャーがちょこっともらした「それでもその理想を追い続けることができるなら……」の部分にたぶんかかってくるんですね。本当、よく練られてるシナリオだなぁ。

→いよいよ登場

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